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clay and nature  陶芸とともに

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石庭文

 
石庭文_e0175359_116197.jpg

 

  粉引き、刷毛目という “土もの”にこだわって
  花器、茶器、食器などを創っています。

  陶芸琉久の代表的な文様の一つに“石庭文”があります。

  「ルックさんといえばこのデザイン」という
  石庭文の作品が多数ありますので、
  これから少しずつ紹介していきたいと思います。

  石庭文以外の、
  お料理や小物を引き立てるシンプルで素朴な陶器も
  もちろんこれから同じく紹介していきます。


  さて、この石庭文について少し説明させて下さい。

  京都に龍安寺という古いお寺があり、
  そこの石庭は“枯山水”として世界的に有名です。
  おそらくみなさんの持つ“禅”のイメージには
  ここの影響も含まれているのではないでしょうか?。

  僕は若い頃にこの枯山水の石庭の模様に感銘を受け、
  石庭文を生み出しました。

  水の流れをより感じさせる為にあえて水を使わず、砂利を敷き詰める。
  より強く想像させる為に、想像枠を作る。
  これはものづくりにとって大事な引き算の考え方だと思います。

  その砂利の上には大小15個の岩が配置されていますが、
  どこから観ても必ず1つは隠れて14個しか観えないようになっています。
  自然に置かれているようで、実はちゃんと計算されているんです。

  こういう仕掛けがたまりません。

  太古の昔、グレゴリオ暦が出来る前、
  人間は月の周期と共に生きていました。
  その影響で、東洋では、十五夜(満月)にあたる15を“完全”とし、
  15に1つ足りない14は“不完全”としてきました。

  “物事は完成した時から崩壊が始まる”という考え方から、
  建造物をわざと不完全なままにして崩壊を防ぐという風習があったようです。

  石庭文にはそういった自然に対する先人達の想いも込められています。


  しかし、僕が石庭文に込めた想いはそれだけではないのです。

  水の流れには大なり小なり、波があります。
  人生にも波があり、エネルギーにも波長という波があります。
  その波には三つの要素があります。

  頂点・水平・底

  この三つの要素があって初めて、波という事象が成立するのです。
  (日本人は昔から3が好きとよく言いますが、
  この影響もあるかもしれませんね)

  そこからいろいろと想像して考えたり調べたりしていくと、
  この世界には様々な“三つの要素”がある事に気付きます。

  いくつか例をあげてみると・・・

  火 水 空気
  赤 青 黄
  塩 硫黄 水銀
  父 子 聖霊
  剣 杯 魔法の杖 
  石工鎚 たがね 定規
  キング クイーン ナイト
  自由 共生 進化
  陽 陰 道
  陽子 中性子 電子
  試剤 触媒 反応物
  妖精 水の精 風の精
  牛 獅子 鷲
  蛇 蛙 ナメクジ
  過去 現在 未来
  地球 太陽 宇宙

  などなど、もっとたくさんいくらでもあると思います。
  これからの人生でまだまだいろんな三つの要素に気付いていくと思います。

  僕らが今生きているこの世の中において
  物質や事象が存在する為に欠かせない“三つの要素”。

  僕が日々行っている陶芸というものづくりにも当然これは欠かせません。

  三つの要素によって形作られるこの世界への尊敬や感謝の念を、
  僕は石庭文に込めているのです。

  

    
# by akaruisora | 2013-05-06 18:58

Luc De Boeck 作陶展

Luc De Boeck 作陶展_e0175359_1494524.jpg


    個展を致します

   朝日堂 クラフトショップ朝日陶庵 アートサロンくら
   京都市東山区清水1-287-1
   清水寺参道
   075-551-1656
   年中無休

   3月1日から3月14日
   大切にしてきた石庭文、川流文、綿帽子文など
   粉引、刷毛目を元に土の温もりや暖かみ
   人の日常に持っていたい、
   そばにあるとほっとするという
   土物の器にこだわっています
   ぜひ見に来て下さい
   

  メールアドレス変更致しました。
  clayartluc@gmail.com
  
   
  
# by akaruisora | 2013-02-20 19:00